エスカレーターを歩いて上る

私の印象では、エスカレーターの速度は階段を上る速度とそう変わらない。今はこれを同じだと仮定する。エスカレーターの空いている片側をさらに歩いて上ると速度は2倍になるから、単位時間あたりに運べる人数も2倍になるはずである。次に考えるのは進行方向の密度なのだが、止まっている時には1段も空けずにびっしり乗っていると思うのだが、歩いている時には前の人と1段くらい空いていると考える。つまり、n段目から(n+1)段目へ上ろうと足をかけている瞬間に、その後ろの人は(n−1)段目からn段目へと足をかけている、すなわちn段目に両者の足があるのではなく、後ろの人は(n−2)段目から(n−1)段目へと足をかけているのが現状ではないかと思うのだ。そう考えると、単位時間あたりに運べる人数は、2倍から同等であると訂正しなければならず、隣を走るように人が通るとバランスを崩すような老人などのことも考えると、歩いて上る合理性には疑問を呈さざるをえないと考えたのだ。エスカレーターに1列に乗ろうとして行列になっているのをホームで見かけたりするが、みんなが2列で乗ってしまえば、と思うこともある。
http://homepage3.nifty.com/tak-shonai/y_cracks/yc04/c406.htm#9
http://www.mypress.jp/v2_writers/reiko_kato/story/?story_id=839227